2012年2月27日月曜日

Carnevale Medievale2012

今年で3年目になる、毎年恒例の「サンカッシャーノ中世仮装フェスタ」が2月19日にありました。
10日くらい前から、雨らしい、雨らしい、の声にも負けず、前日の土曜日・19時の段階で
「明日のフェスタは決行」
との声が届く。
時間まできっちり予報の出る今日にあって、果たして大丈夫なのだろうか、と思ったのだが、市の開催事務所の決めたこと。もちろん、雨が降ってもやるんでしょうね、とみなで話す。

当日。やっぱり、という曇りがちの空のもと、12時半には集合場所へ。みんな、タイムスリップしたかのように「中世」が似合っていてとてもかわいい。自分の日本人バリバリの顔をなるべく考えないようにする。(中世に日本人の”市民”はないっしょ!)
ぽつぽつ降り出した雨がひどくなり、貴族の女の子をしていたソフィアがブチ切れた。
「雨が降るって言われてたのに!衣装が台無しよ!」
たしかに、貴族や、兵士など、かなり凝った衣装を着ている人は耐えきれないだろうなあと自分の”市民”衣装をみつつ思う。こっちはコットン、あっちは絹だもんなあ・・。生地からして違うがな!

開催事務所からの「あと1時間様子を見て続行か否かを決めます」コメントが届き、みんなの間で一瞬悲壮感が漂ったが、奇跡のように20分もしないうちに雨がさーーーっとやんだのだった!

急いで順番に並び、太鼓の音に合わせながら、仮装行列が始まった。
私たちのユリチームは去年、他の4チームに大差をつけ、しかも衣装・コレオグラフィーの差を見せつけて勝っているだけに、今年もみんなの準備してきた時間から労費の量が違う。
作っているすべてのアクセサリーが手作りだ。
市民たちの運ぶ「猫車」から、小さな押し車、悪人が処刑される処刑台、最後のトリをつとめる大砲まですべてチームのみんなが協力して、毎日コツコツ作ってきた代物だ。
町の中心にあるPiazza(広場)まで練り歩いてくると、そこにはすでに他の3チームが待っていた。

競技を戦う5チームは、このPiazzaを中心にしてチーム分けしている。
私たちのいるユリチーム、サンカッシャーノのシンボルである「塔」のチーム、「ニワトリ」チームに
「獅子」、最後は「馬」である。
この小さな広場を相対して4チームがひしめき合って、それぞれが声をあげてチームをたたえあう。鳥肌が立つような、みんなとの一体感を感じる一瞬だ。
悪天候のせいもあって、去年に比べると観客は少ないが、知っている顔がそこかしこにいて
「がんばれー!」と言ってくる。

審査員の前までくると我ながら少し緊張したが「誰も私のことは見てないしい!」と、自分の役柄を演じる。ちなみに私は果物を売って他の人たちから麦やキャベツなどを買う。
その間、クリスチャンと親友のフランチェスコ演じる「泥棒」が宝箱を襲って金銀財宝を盗もうとする、というシーン。
一瞬、観客の間で「おおー」っという声がよどめく。

一番びっくりして、本当にこれを作った子、考えた子はすごい、と思ったのが、処刑台。
悪党が処刑されるシーン、まじですっごいリアル。
乗っていた台をボーンと蹴った瞬間、悪党がぶらーんとなるとこ、観客一同、みんなどよめいた。
本当かもってきっと心配した人もいたと思う。
去年同様、演技力抜群の魔女役のフランチェスカ。
最後の大砲から打った紙玉がすぐに火をあげてユリの紙吹雪を散らしたところ。
ほんっとにみんなの力が凝縮されて、すごいな、の一言。

残念ながら今年は勝てなかったけれど、皆の力はたくさんの人に見せつけることができたんじゃないかなと思う。
いやー、こういうのもたまにはいいね。

2012年2月6日月曜日

Pensieri dopo la neve 降雪後の一考

今年も降りました!
先週の火曜日、お昼の1時からしんしんと降り出した雪。なかなか道路にくっつかなくて、やれやれ、今年は積もらなそうだと思ったら、翌日の学校閉鎖の連絡が入った。
確かに連日の天気予報では
「シベリアからの寒波の影響で気温はマイナス5,6度まで下がるでしょう」
って言ってたけど。
と思ったら、
水曜に朝仕事に行こうと家のドアを開けたら外は銀世界だったのだった。
今年は30センチくらいしか降っていないが、去年のパニックをかえりみるかのように各市役所が懸命に早々と雪かきをしたり、塩をまいたり・・。
おかげでまあまあ、いいかな。
去年はフィレンツェからサンカまで、車で20分かかるところをみんな8時間くらいかけて帰ってたのを考えれば。
今年は去年の汚名をはらそうと我がレンツィ市長も早々と手を打って、フィレンツェでは郊外で雪が積もっているのを「うそ」だと思っているくらい、積もる前に綺麗にしていた。
それにしても寒い。
今朝も風がきびしい。
外に置いてた野菜はすべて凍りました!!!
Bruuuu

ローマでは10センチしか積もらなかったのに、それこそ去年のフィレンツェと同じ、チェーンをつけてない車がスリップしまくりで道路を邪魔し、市民が街中にブロックされてしまった。
アレマンノ市長とProtezione Civileとの責任転嫁の泥の投げ合いは見苦しい、につきる。